片頭痛・群発頭痛・緊張型頭痛など、繰り返し起こる頭痛に悩む人のなかには、「頭痛くらいで病院になんか行けない」と受診することを躊躇う人も多く、自己判断による対処を繰り返しているうちにこじらせてしまうこともあります。
何度も何度も繰り返す頭痛で日常生活に支障をきたしている場合には、遠慮しないで、医師に相談してみるとよいでしょう。
その際、何科を受診すればいいのか、どんなことを聞かれるのか、どんな検査をされるのか、など疑問や不安に思うこともあるかもしれません。
頭痛はどの診療科を受診すればいいの?
例えば、風邪をひいて頭が痛いなら、一般内科でよいでしょう。
しかし、風邪などの思い当たる原因もなく、頭痛だけが何日も続いたり、頑固な頭痛に繰り返し悩まされるようなケース(「慢性頭痛」の場合)は、一般内科ではなかなか対応しきれないことがあります。
そこで、気になる頭痛が続くときには、「頭痛外来」や「神経内科」または「脳神経外科」を受診してみるといいでしょう。
「頭痛外来」は頭痛を専門に診てくれる診療科で、「神経内科」や「脳神経外科」は脳やその周囲の血管、神経系のトラブルの診断・治療を専門としている診療科です。
慢性頭痛は、脳の周辺の血管や神経、筋肉などに痛みの原因があると考えられるので、神経内科または脳神経外科を受診するのが適しています。
ただし、「いつもと違う頭痛」は、くも膜下出血や脳出血など、緊急処置を要する程の生命にかかわる病気の可能性も高いので、救急車を呼ぶことも考え、一刻も早く医療機関を受診するようにしましょう。
病院では何を聞かれるのか?
どの診療科を受診したとしても、診察時には医師に必ず頭痛の症状や経過を詳しく問診されます。
慢性頭痛では、診断や治療方針を決める上でこの問診が大きな参考になりますので、しっかりと自分の症状を伝えられるようにしましょう。
Q1 頭痛の頻度はどれくらいですか?
- 毎日なのか
- 週に2~3回
- 月に2~3回
- 数ヶ月に1回
- 一定の時期に集中して起こる
Q2 どんな風に痛みますか?
- ズキンズキンと脈打つような痛み
- 目の奥をえぐられるような痛み
- 動くと痛みが増す
- 頭全体をギューッと締め付けられるような痛み
- 痛みでじっとしていることができない
- 重いような痛み
Q3 どのあたりが痛みますか?
- 片方の目の奥
- 頭の片方
- 頭の両方
- 後頭部
- 前頭部
Q4 頭痛と一緒に起きる症状はありますか?
- 吐き気をもよおす、実際に吐いてしまう
- 目がチカチカしてまぶしかったり、音が気になる
- 鼻水が出たり、鼻づまりがある
- 片方の目が充血したり、涙が出る
- 目が疲れる
- ふわふわする
- 肩が凝る
- まぶたが下がる
Q5 頭痛が起こる前にギザギザしたまぶしい光が見えたり、視界の一部がぼやけて見えにくい部分ができることはありますか?
- いつもある
- たまにある
- ない
病院で行われる頭痛診療の主な検査
頭痛診療では、問診のほかに、座ったり、仰向けになった状態で、首や手足に麻痺や筋肉の萎縮などがないかを調べたり、歩行困難や姿勢の異常といった症状の有無を確認する「神経学的検査」や、必要に応じて画像検査や脳血流検査などで脳の中を詳しく調べたり、血液検査や心理検査が行われます。
※どのような検査を行うかは医師の判断によりますので、これらの検査を必ず行うわけではありません。
脳CT(Computed Tomography:コンピューター断層撮影法)
放射線などを利用して脳の断面を撮影します。
撮影時間が比較的短く、体内に金属(ペースメーカーなど)が入っていても撮影可能です。
脳MRI(Magnetic Resonance Imaging:磁気共鳴画像法)
磁気を用いて脳を断層撮影します。
放射線被曝がなく、造影剤なしでMRA(血管の画像)が撮影可能です。
体内に金属(ペースメーカーなど)が入っている場合は実施できません。
脳MRA(MR angiography:磁気共鳴血管画像)
磁気を用いて脳血管を撮影します。
体内に金属(ペースメーカーなど)が入っている場合は実施できません。
脳波
脳の電気活動を脳表の電極から記録します。
脳血流検査(SPECT)
放射性アイソトープを利用して脳血流を測定します。
髄液検査
腰椎の隙間から細い針を刺して、脳脊髄液を採取します。
血液検査
貧血や肝機能、腎機能、血糖、脂質、炎症反応など一般的な検査のほか、甲状腺ホルモンや脳下垂体のホルモン、女性ホルモンなどを検査することがあります。
心理検査
頭痛の病状に応じて、さまざまな心理検査が行われることがあります。
片頭痛・緊張型頭痛の治療法はあっても、群発頭痛の治療法は確立されていない
片頭痛や緊張型頭痛には、その原因や治療法が確立されていますが、群発頭痛にはまだその原因も治療法も見つかっていません。
片頭痛の治療法
- なるべく光や音の刺激を避けて、暗い静かな場所で横になって休む
- 横になれない場合は、椅子に座って安静にするだけでも効果がある
- 痛む部分に冷却シートや冷たいタオルなどを当てて冷やすようにすると、血管が収縮されるので痛みが和らぐことがある
- コーヒーや緑茶などのカフェインを含む飲み物を摂ると、頭痛が楽になることもあるが、飲み過ぎると逆に頭痛を起こすこともあるので、量には注意が必要
- 市販の鎮痛剤や医師に処方された治療薬も有効
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片頭痛の特徴(症状・予兆・原因)と対処法まとめ
頭痛には大きく分けて3つに分類されます。 日常的に起こる頭痛 慢性的に起こる頭痛 脳の病気が原因の頭 ...
緊張型頭痛の治療法
- 頭痛が起こったときには、適度に体を動かして筋肉をほぐしたり、マッサージや入浴によって血行を促すようにすると頭痛が収まる
- 慢性緊張型頭痛には、精神的ストレスが誘因となっている場合には抗うつ薬や抗不安薬が用いられ、著しく首や肩の筋肉が凝っている場合は、筋弛緩薬(筋肉の収縮を弱める)などを使用する
群発頭痛の治療法
群発頭痛の治療法は、片頭痛や緊張型頭痛と違い、まだ原因とともに解明がされていません。
しかし、頭痛の発生期には飲酒や喫煙が群発頭痛発生のトリガー(きっかけ)になることはわかっていますので、頭痛発生時期の飲酒・喫煙は控えることが望ましいと言えます。
また、治療法としては、トリプタン系薬剤を使用した薬物療法や、純酸素吸入療法などを用いることがあります。
ただし、その効果は人によって異なり、症状の重さや年齢や性別などによって効果が出る人もいれば、全く効果の出ない人もいます。
民間療法では、天然ハーブ(フィーバーフュー)の成分でできているサプリメントが頭痛を和らげる効果があると言われるものもあり、これも人によっては効果がある人とない人に分かれます。
20代の頃から群発頭痛に悩む私が、藁をもつかむ思いで試してみたのがサプリメントでした。
最後に、私が実際に試して良かったと感じたサプリをランキングでご紹介しますのでご覧ください。
「まだサプリメントは試したことがない!」と言う方は、ぜひ参考にしてみてください。